貴志との曖昧な関係が続く一方で店の顧客である中山夫人との同性愛を体験し、激しく一途な愛を寄せてくる貴志の部下・船津をも翻弄する冬子。子宮を失った自分は女ではないのか、性に失望しつつも、再び目覚める予感をたぐりよせる。女性の心と身体のゆらぎを追求した異色の長篇、いよいよクライマックスへ。