縄文地図を片手に、東京の風景が一変する散歩の革命へ!見たこともない、野生の東京が立ち上がる。
だれも書かなかった東京創世記!
縄文地図を持って東京を散策すると、見慣れたはずのこの都市の相貌が一変していくように感じられるから不思議だった。どうして渋谷や秋葉原はこんなにラジカルな人間性の変容を許容するような街に成長してしまったのか、猥雑な部分を抱えながら新宿がこれほどのバランス感覚を保ちつづけていられるのはなぜか、銀座と新橋はひとつながりの場所にあるのに、それぞれが受け入れようとしている人々の欲望の性質がこんなにもちがうのはなぜか、などなど、東京に暮らしながら日頃抱きつづけてきた疑問の多くが、手製のこの地図をながめていると、するすると氷解していくように感じられるのだから、ますます不思議な思いがしたものである。――<「エピローグ」より>
<まったく新しい東京散歩へ!>
ウォーミングアップ(東京鳥瞰)/湿った土地と乾いた土地(新宿~四谷)/死と森(渋谷~明治神宮)/タナトスの塔(東京タワー)/湯と水(麻布~赤坂)/間奏曲(坂と崖下)/大学・ファッション・墓地(三田・早稲田・青山)/職人の浮島(銀座~新橋)/モダニズムから超モダニズムへ(浅草~上野~秋葉原)/東京低地の神話学(下町)/森番の天皇(皇居)
全21点アースダイビング・マップ付き
第9回桑原武夫学芸賞受賞