「他力」と書いて、「タリキ」と読みます。よく「他力本願」などと容易に使われますが、じつはこの「他力」は、出口なき闇の時代にギラリと光る、日本史上もっとも深い思想であり、すさまじいパワーを秘めた「生きる力」です。もはや現在は個人の「自力」で脱出できるときではありません。法然、親鸞、蓮如などの思想の核心をなす「他力」こそ、これまでの宗教の常識を超え、私たちの乾いた心を劇的に活性化する「魂のエネルギー」です。この真の「他力」に触れたとき、人は自己と外界が一変して見えることに衝撃をうけることでしょう。大乱世を生きる100のヒント。