• 著者正岡子規
  • 出版社講談社
  • ISBN9784061587410
  • 発行1986年6月

子規三大随筆

35歳で逝った子規が、その死までの2年間にわずか「六尺の病床」で記した随筆三篇『墨汁一滴』『病牀六尺』『仰臥漫録』には、世間と隔絶されたが故に孤高の精神と精緻な観察眼が横溢している。限定された身辺を注視した簡潔平明な達意の叙事文は、子規の革新的な写生文の到達点であり、その文学の全体と生活の照応関係を理解する上での恰好の書である。特に随所に点綴されている透徹した俳論歌論は子規の真骨頂を具現している。

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