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  • 著者サキ 和爾桃子
  • 出版社白水社
  • ISBN9784560072141
  • 発行2017年6月

平和の玩具

ショートショートの神様、最後の傑作群
 子供たちには武器のおもちゃや兵隊人形ではなく平和的な玩具を、という新聞記事に感化された母親が早速それを実践にうつすが……「平和の玩具」。その城には一族の者が死ぬとき近隣の狼が集まって一晩中吠えたてるという伝説があった……「セルノグラツの狼」他、全33篇を収録。
 1916年、一兵卒として第一次大戦の西部戦線にいたサキは敵弾に斃れた。その3年後、姉エセルの意を受けて編まれた短篇集を初の完訳。時局を反映して、緊迫する欧州情勢を諷刺した作も目につくが、軽妙な筆とユーモアは最後まで失われることはなかった。序文G・K・チェスタトン。付録として、オックスフォード大学図書館が所蔵するサキ及び近親者の書簡を収録。サキの人となりを伝える貴重な資料であり、戦地から幼い姪に宛てた愛情あふれる手紙は我々の胸を打つ。挿絵エドワード・ゴーリー。

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