世界はいま、政治・経済から外交・軍備などにわたり劇的な変貌を遂げつつある。近代以降世界を支配してきたアングロサクソン優越の論理が至るところできしみ始め、新しい価値体系による社会の創造が始まろうとしているのではないだろうか。では、現在求められている新しい価値観とは何か?「アジア太平洋の時代」が到来しようとしているのだろうか?本書は、混迷を深めてゆく国際社会を、あらゆる視点から冷厳にみつめ、新しい価値体系と国際秩序形成の可能性を問う、野心的国際論である。