アイソラの街にはキノコのように死体が次から次へと現われる。クリスマスを4日後にひかえた、雪の日とて例外ではない。歩道では胸をひと突きされた女が横たわっていた。そのすぐ近くのアパートでは、幽霊屋敷の体験記が大ベストセラーになった作家グレゴリー・クレイグが全身に無数の傷を受けて死んでいた。犯人をこれほどまでに異常な憎悪に駆りたてたものは何か?二つの殺人はどう結びつくのか?何かに憑かれたように、キャレラはグレイグが滞在した幽霊屋敷へと引き寄せられていった。警察小説にオカルト的味わいを加えて描く衝撃作。