1861年25歳で来日したニコライは、亡くなるまでの50年間にわたる日記を残していた。著者により発見されたこの日記には明治の文化人たちとの交流から各地の庶民の生活、伝道の記録、さらに日露戦争時の苦悩などがつぶさに記されていた。この貴重な歴史的資料を紹介しつつ近代化してゆく明治日本とロシアの魂との相克を鮮明に描く。