田村俊子、岡本かの子、智照尼、伊藤野枝、管野須賀子ら苛烈な生き方を選んだ女を書き綴ってきた瀬戸内寂聴。自身の人生もまた、その作品に劣らず波乱に満ちたものだった。夫以外の男を愛して破綻させた結婚生活、もつれた四角関係、作家としての苦闘、51歳での出家、捨てた娘との再会…瀬戸内氏の人と作品を敬愛し、親交を深めた著者にして初めて描かれる「女流作家の一代記」。