首相主催のジャーナリスト懇親会へ編集長の代わりに出席した月代。彼を見たときの首相の驚いた顔は、まるで幽霊を見たかのようだった。数日後、急に編集長が亡くなり、月代は車に轢かれそうになり、家に石が投げ込まれ、家族にまで災難が迫ってきた。俺が何をしたというのだ? ふと、五年前のある温泉町のバーで男と話した記憶が蘇った。自分が狙われる理由があの夜の出来事にあったのだ。