会社を辞めて小説家として新たな人生に踏み出した夫の一日を見つめる妻の視線(「ひらひら」)。ある男の浮気調査を依頼された探偵は、尾行の途中、三年間会っていない自分の娘を目撃する。まさか浮気相手は我が子なのか!?(表題作)。他に、ベストセラー『夜の果てまで』の原型となった短編「泣くかもしれない」や、十六歳で執筆された幻の処女作を含む珠玉の作品集。