EC統合のもとで進む「国境なきヨーロッパ」とそれに反発するナショナリズム。東欧・旧ソ連における「民族の噴出」と「国民国家」化。外国人労働者や移民をめぐる文化摩擦や排斥運動…。統合と分裂が交錯し、複雑な様相を呈する「民族と国家」の構図を国際社会学の視角から分析し、冷戦以後の新しいヨーロッパを展望する。