あの「戦争」とは一体なんだったのか-。昭和19年冬、零下5度の中国から、赤道直下のハルマヘラ島へ転戦、そして敗戦を迎えるまで-一見習士官・池部良が体験した軍隊生活へのとまどい、極限下の戦場の惨憺たる光景、そして戦争の空しさを、軽妙かつ臨場感あふれる文章で描く。