とある謎めいた館に十人の遺産相続人が招集され、十の紙片に分かれた遺言状を渡された。はたして相続人たちは遺産を手に入れることができるのか。大いなる遺産とは何か…。沈没しかかっている船に乗り合わせている現代人に、ロマン主義者エンデが突きつける現代の黙示録。エンデ文学の原点がここにある。