昔、”あらぼえ”と呼ばれるジャッカルがいた。ある夜、腹をすかせたジャッカルは町へ食べるものを探しに出かけたが、野良犬たちに追い回されて染物屋に逃げ込み、「藍の大がめ」に飛び込んでしまった。翌朝、真っ青に染まったジャッカルを見て、森の動物達は恐れおののき、彼を森の王様にしたのだった。
しばらく贅沢な暮らしが続いたが、ある時、追い払ったはずの仲間のジャッカルの遠吠えを聞いたばかりに、ついジャッカルは遠吠えで答えてしまった……。
世界最古の寓話集と言われる『パンチャタントラ』の中の一遍を『三びきのやぎのがらがらどん』で著名なマーシャブラウンが再話し絵本化。
『あおいやまいぬ』(瑞雲舎1999年)を『あおいジャッカル』と改題し、小宮由の新訳で刊行します。