これは音の絵本です。文字の絵本です。そしてお話が見えてくる絵本です。作者本人のある夜のことです。絵本作りの仕事を終え明日の仕事の打ちあわせを終えて、ひとり、ほっとくつろいでいると、どこからか、音が聞こえてきます。気をつけないと耳にとまらない小さな音、かすかな音。さそわれて外にでてみるとねしずまった夜の町のあちこちからやはり、音が聞こえてきます。足を止め耳すまし、又歩き足を止めてすっかり心に安堵が満ちると作者はベッドにかえりゆったりと横たわるのです。ふかぶかと眠りにつくのです。