昭和二十年、八月十五日。空襲のため炎に包まれた公園に追い込まれた母と子。母は子の肌を炎の熱から守るため、汗や涙やお乳を子の肌に塗るが、やがてそれも尽きて…。表題作ほか二篇、戦争の中で、誰かを愛し、誰かに愛され、死んでいった人と動物たちの絵物語。