春や春、春南方のローマンス…かつて日本映画には活弁があった。つまらない活動写真をも面白く観せるために汗水たらして語りつづけた彼らは、大衆芸術のヒーローであり、映画は当時最もモダンな娯楽だった。膨大な"みそのコレクション"の精髄をカラー写真で収録した本書は、昭和初年に至る大衆文化の貴重な史料でもある。書下し。