気象学の研究や予報の現場で六十年にわたり活躍してきた著者の気象エッセイの到達点。四季や雲、雨、風といった身近な自然現象から俳句や故事成語を交えて文化や歴史を考察する。戦争と気象予報との関わりや、人生の困難の中で見る空の記述は、「天気」がわれわれの生きることと深く関わっていることを、感動とともに読者に伝えてやまない。