この物語の舞台は1969年から1972年にかけての日本。ベトナム戦争や公害問題など高度成長の歪みを背景に、当たり前のように学生運動に参加していった普通の若者たちが、やがて矛盾に満ちた国家体制を打倒するという革命運動に身を投じていく様と、その行き着く先をクールに描き出す、若き革命家たちの青春群像劇である。
1969年、革命者連盟に所属する谷川、吾妻らは外相の訪米を阻止するため羽田で火炎瓶を投げ逮捕される。保釈された2人は赤城らとともに、獄中にいるリーダー筑波を奪還するため、交番から銃を奪う計画を実行に移すが…。一方、東北地方の大学で遅れて学生運動に参加していた岩木は、過激な闘争で知られる赤色軍に誘われて上京するが、デモの最中に逮捕される。出所した岩木を待っていたのは女性活動家たちとの共同生活だった。