かけがえのない人生の終末の瞬間は、病院の一室に閉じこめられ、「死」は日常から切り離されようとしている。より深き生の充足のためにもっと「死」を想いたい、語りあいたい-。命の刻む音を聴きながら自らの死をみつめ、記録して逝った精神科医西川喜作の模索のあとを辿りつつ思考する「死の医学」。