「科学は変わる」というタイトルには、一方において科学が否応なしに変質して来ていることとその問題点の批判的摘出という意味と、そういう状況下で、望ましい方向へと科学が変わるべきことへの著者の思い入れとが、二重に反映されています。この10年間で果たして科学は変わったのか、と問われるならば、少なくとも大きく変わりつつある、とは言えるのではないでしょうか。