敗戦直後から40余年、旺盛な創作活動を重ねる一方、東西の古典から前衛小説に至る文学の森を逍遥してきた著者が、今日まで70年の魂の軌跡をふり返る。早世した母や父の影響、孤独・貧困・病いとの闘い、女性たちとの交わり、そして思想上の遍歴と到達点まで、戦後を代表する一知識人による初めての赤裸々な自己解剖の試み。