戦後の半世紀余、われわれは壊すことに急で、伝えるべきものを伝えまた伝えるに値するものを新たに創り出さずにしまった。こうして失われたものの一つに礼儀作法、しつけといった人間関係の基本ルールがある。タガのはずれてしまったかのような現代日本の社会を見据え、親や大人の代から次代へと何を手わたすべきかを模索する。