転変激しい大都市東京。その膨大な日常風景に埋もれた何か、目を変えてこそ発見できる何かを、著者は「珍景」と呼ぶ。例えば、見慣れた街並に潜む大正や昭和初期建築の遺物、なるほど異観である配水塔、豆腐屋のラッパの音が似合うような刹那-古さを温存するイギリスをよく知る、著者ならではの観察眼で発掘された「珍景」たちを、喜び面白がり愛惜をこめて"記録"したエッセイ&写真。