日本人ほど自らの国民性を論じることを好む国民は他にない。本書は、明治維新以降今日までの日本人論の流れを客観的に辿る試みである。結果として、日本人が持つ自意識の近代史と言えるものになるだろう。日本人論は、当然日本文化論・日本論と重なり合っているが、ここでは主として国民性に焦点を当てたものを取り上げた。