アジア・太平洋戦争の性格や植民地支配の認識をめぐって、なぜ閣僚らの「妄言」がくり返されるのか。国民の戦争観はどのように形成され、どう変化してきたか。一億総懴悔論、大東亜戦争肯定論、そして戦後五十年国会決議…。政治家・知識人の発言から戦記ものまで膨大な素材を検証し、戦争責任について国外向けと国内向けの「ダブル・スタンダード」が使い分けられてきたことを鋭く描き出す。