16万光年の彼方で一つの星が爆発した。星そのものを吹き飛ばしてしまうような大爆発。その爆発の光は、長い旅路の末に、チリ山中の天文台にいた1人の青年の眼に到達した。これが事件の発端だった。「超新星が発見された!」。このニュースが世界中にひろまると同時に、科学者たちの競争が始まった。400年ぶりの超新星の全貌を解明しようと、観測と研究に血眼となった。本書は、世界の多数の科学者に直接インタビューし、この科学史上の大事件を再構成する。科学研究の現場を生きいきと描く異色のノンフィクション。