「おわかれ致します。あなたは、嘘ばかりついていました。…」名声を得ることで破局を迎えた画家夫婦の内面を、妻の告白を通して印象深く描いた表題作など、著者の最も得意とする女性の告白体小説『燈篭』『千代女』。著者の文学観、時代への洞察がうかがわれる随想的作品『鴎』『善蔵を思う』『風の便り』。他に本格的ロマンの『水仙』『日の出前』など、中期の作品から秀作14編を収録。
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