大規模で複雑な確率モデルを扱うための計算手法は、近年著しい発展を遂げつつある。本巻では、シンプルな発想から出発してさまざまな推定量の計算を可能にする「ブートストラップ法」、金融工学の分野で注目されている「超一様分布列による高次元積分計算」、統計物理から得た発想を駆使する「平均場近似・変分ベイズ法」など、最新の手法を豊富な例を交えて紹介する。他分野の研究者や実務家が統計科学の新しい展開に触れるためにも好適な内容である。