単系で永続的に継承されてきた家的墓祭祀が、戦後の家族変動によってどう変容したか。代替装置として登場した非継承墓、両家墓、散骨や樹木葬にも言及しつつ、墓における「脱家」過程を、膨大な実態調査に基づいて社会学的に位置づけた意欲作。先祖祭祀の社会的基盤である家族の変化から変動面に即して考察。