明治文壇の大御所依田学海の45年に及ぶ日記。鴎外・露伴・団十郎・音二郎・伊藤博文・徳富蘇峰など各界知名の士との交友に彩られた日乗は、文学論あり、演劇論あり、政治論・社会時評にも及んで、明治文化史の貴重な資料である。一方、人間や事件に対する好奇心旺盛な筆致は、読み物としても抜群の面白さがある。本巻には明治19年10月25‐22年10月14日を収録。