四国の森の奥深く、時の権力から独立した一つのユートピアがつくり出される。「壊す人」と「オシコメ」に導かれて展開する奇想天外の物語は、いつしか20世紀末の作家が生きる世界、われわれの時代に照応して行く…。人間の再生と救済を求めて、雄大な文学的想像力と新しい語りが生んだ感動の長編小説。