諧謔と哀愁に満ちた言葉を自在に駆使し、独自の詩世界を切りひらいた井伏鱒二(1898‐1993)。「散文が書きたくなるとき、厄除けのつもりで」書いたという『厄除け詩集』に初期の作品を加え、生涯の全詩作70篇を凝集。