『悪魔の辞典』のビアスはまた、芥川竜之介が「短編小説を組み立てさせれば彼ほど鋭い技巧家は少ない」と称賛した短篇小説の名手である。北軍の義勇兵として南北戦争の激戦地で戦い続けたビアスは、この戦争で人間の生死をつぶさに眺め、人間をみつめ、社会を知った。短篇集『いのちの半ばに』他から15篇を収録。