オーストリアの将校トゥンダは第一次大戦のさなかロシア軍に捕えられ、赤軍の兵士として革命を戦うこととなる。10年ののち故郷に帰還したとき、もはやそこに彼の居場所はなかった…。ガリチアに生まれ、ウィーン、ベルリンを経てパリに客死した放浪のユダヤ人作家ロートが、故郷喪失者のさすらいを描いた代表作。