悲喜こもごもの人生。人間の営みはせせこましくてかなしい。"この世のことは何ひとつわかりゃしない!"という言葉が重い余韻を残す「ともしび」。"母なるロシアはでっけえでなあ!"と語る老人が印象的な中篇「谷間」。他に、「美女」「気まぐれ女」「箱に入った男」「すぐり」「恋について」「僧正」「いいなずけ」を収録。