200年前のパリの臭を嗅ぎ、ぬかるみを疾駆する馬車の騒音や、物売りの声に身をつつまれるまさにそんな思いに読者を引きこむのがこの一書。革命前夜のパリの街を隅なく歩きまわった作家メルシエ(1740‐1814)が、大都市に生きる人々姿をヴィヴィッドに描きだした貴重な記録。本邦初訳。収録図版多数。