国家が市場に介入する後期資本主義の時代において、政治・行政システムが経済システムの危機に対処不能となり、大衆の忠誠を維持できなくなる「正統化の危機」。それは社会全体から統合の基盤が失われる現代特有の構造的な現象である。ルーマンとの論争を経て、諸システムにおける危機の連鎖を理論的に分析した1973年の著作。