本書は、親・子・孫すべて海に生まれ波にゆられながら、一生を船の上に送ってきた漂泊漁民をとりあげ、アジア各地の漂海民と比較しつつ、海に生き漁村を開いてきた彼らの足跡をたどる。漁業史・漁民史の一側面として興味深く、またアジア民俗史を考える上で、貴重なデータが盛りこまれている。