なぜ新宗教が人の心を捉えるのか。著者は個別集団の分析にとどまらない「地域社会」からの視点を重視し、みずからの住む真宗王国=富山県をフィールドに、新宗教進出の意味や意義を究明しようとする。本書に登場する信者の告白など、エピソード豊かに綴られる叙述から、「人が宗教を信ずるとはどういうことか」が浮き彫りにされていく。