侵略戦争の反省に立ち、戦争放棄、戦力不保持を謳った憲法九条。軍事化を目指す政府によって常に「形骸化」の危機に曝される一方、この理念を生かそうとする市民の行動は、日本が戦争加害者となることに抗し続けてきた。数々の出来事や人びとを丹念に取材し、改憲の動きが具体化するいま、九条があることの意味を改めて問う。