ダーウィンはいかにして生物学から神を追放し、人間と動物をつないだのか。ビーグル号の航海に始まり、主著『種の起源』と『人間の由来』に至る思想的成長の道筋をたどる。自然淘汰・種の分岐の原理、進化の偶然性とデザインの問題、進化と道徳の関係を明快に解きほぐす。徹底して人間を動物界に投げ戻すダーウィンの真骨頂。