カナダの大学で学生に向け語られた、広い視野からの現代日本思想史前篇。ファシズム支配下の日本知識人の軌跡を通して「転向」の事実と意味を問い直し、それが日本の精神史を貫く「文化の鎖国性」という特質と通底することを明らかにする。知識と思想のあり方に反省を迫る独自の日本文化論でもある。