無口ながらも子煩悩な父、故郷・長岡の水まんじゅうを喜んでいくつも食べた父、部下の死を心から悲しみ、遺族の前で号泣した父…。息子の目に映った山本五十六は愛情深く、繊細で、過酷な運命と職務に傷ついていた。太平洋戦争の幕開けを担った軍人の素顔を描いた書。