よだかは、実にみにくい鳥でした。その姿かたち故に、ほかの鳥からうとまれ、さげすまれ、その名の故に、本物の鷹から嫌われ、おどされつづけました。そしてその自分が、平気で羽虫を食べて生きる宿命にあると気づいた時、よだかは、この辛い世界を捨てようと決意して、一直線に空をのぼってのぼって、ついに青白く燃える星となったのです。よだかの極まった悲しみを描いて、対極のをはげしく求めた宮沢賢治の傑作を、中村道雄が入魂の組み木絵で絵本化しました。
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