日本の古典は、たえずわれわれの近くにある。われわれは、いつもあまり努力をせずに、この古典の世界に旅をすることができる。私はしばしば古典の世界に気楽な旅に出た。そして、その度ごとに、ある種の発見を私はした。発見というより経験といった方がよいかもしれぬ。ああこんなことがこの本に書かれいたのかと、今まで気のつかなかったことを古典に発見しておどろく。そのおどろきを書きとめたものが、この本である。