聖地、寺、鎮守の森。日本には、人の祈りや思いが篭った場所がたくさんある。合格祈願、商売繁盛、必勝祈願。崇り、ばちあたり、お祓い。目に見えないものに捧げる小さな祈りは、常に我々の身近にある。日本人は、長い時間をかけて霊的な力を感じてきた。時代が読めない、先行きが見えない、一種の社会的不安の中で、その感覚は際だっている。人は、畏れることをもう一度回復する時代にきている。宗教哲学者と作家が、霊性という謎に迫る。