"執念深さ"で捜査一課の名物刑事といわれた奥田悠一郎が、定年退職から二カ月後、木曽の宿場町で失踪した!奥田の元上司・十津川警部のもとには、実在しない奥田の娘から捜索願いの手紙が届く。さらに、奥田の妻も、入院先の病院で不審な焼死を遂げる。事件の概要すらつかめず混乱する十津川警部。奥田が残した写真を唯一の手掛かりに、十津川と亀井のコンビは、迷宮のような謎の出口を求め、山深い木曽路を辿る…。長編トラベル・ミステリー。