安吾賞受賞とともに、かつての破滅的な恋と死が胸に蘇る「デスマスク」、戦中動乱の北京で運命的に出会った恩人との再会と別れを綴った「絆」、得度を目前にして揺れる女心と、師僧の言葉をはじめて明かした「そういう一日」-。野間文芸賞受賞作『場所』の対をなす、珠玉の短編集。